ただ春を待つ

いろいろなもの

流星群・アイル・プラリネ

ミリオンライブの3rdライブもついに幕張、千秋楽当日。楽しい期待が盛り沢山である。

例えば『アイル』とか。どうか頼む。

 

『アイル』を知らない人のために

 『アイル』はゲッサン連載中「アイドルマスター ミリオンライブ!」3巻特別版特典CDに収録されている、アイマス初 「コミカライズ発」 の新曲である。この曲がとにかく凄い。ほ? これが限定なのです? といった感じだ。おのれ日本コロンビア(全く関係ない) 生憎3巻特別版はもう既にプレミア価格になってしまっている。店頭を探せばまだ置いているかもしれないが、都会だと期待薄だろう。

 それはともかく、このゲッサンアイドルマスターミリオンライブ、いわゆるゲッサンミリオン、月ミリはコミカライズ作品として非常にハイレベルのクオリティである。あふれるアイドルの魅力に、卓越した画力から繰り出される少年漫画のような熱い展開。特に自分は、この人の描くアイドルの繊細な表情が好きだ。2話でのまつり姫の「…ほ? まつりたちはいつだってみんなの姫なのですよ?」とか。

 とにかく、ミリオンライブ興味あるけどなんかようわからん、という人は是非ここからスタートしてみてほしい。もしミリオン楽曲は知っているなら、その曲に新しい文脈がついて、より強度が増すかもしれない。

 

gekkansunday.net


 話が逸れてしまった。そんな『アイル』は作中でジュリアによって作られた曲。そしてジュリアといえば『流星群』と『プラリネ』である。上記の3曲に関して、作中でどのようにして曲が生み出されていったのか、という考察に関して、千秋楽を迎える前に自分の気持ちを残しておきたい。

 

 上記の考察に関して、Webで検索をかけると複数の考察がヒットする。それによると、上記の3曲の時系列に関して、大きく二つの意見が存在していた。一つは最初に『流星群』が生まれ、次に『プラリネ』。そしてこれら2曲を生み出した経験を活かして、翼に『アイル』を贈ったというもの。二つは最初の『流星群』は同じく、次に『アイル』。そしてその後に、『プラリネ』を制作した、というもの。もちろん、『アイル』の元となった曲が最初に作られているけれども。

 

 私がすんなりと辿り着いたのは二つ目の考え、つまり『流星群』『アイル』『プラリネ』というものだ。それに関して、大きく3つの理由がある。それは、ゲッサンミリオンや第3巻特典CDのドラマパートに描写されている。


1,13話"プラリネ"におけるジュリアの過去回想

 13話"プラリネ"で少しだけ描かれたジュリアの過去回想。そこでは、ジュリアの"まっすぐに未来を夢見ていた頃"が描かれていて、『流星群』を感じられる。そしてジュリアの過去に関してはこの2頁以外に描写がない。『プラリネ』を過去に制作したなら、過去描写でちらっとでも匂わせるのではないか、と思ったり。

 

2,ライブ前後での翼とジュリアの台詞

「目を開いて、しっかり見ててくださいね」

(特典CDのドラマパート・『アイル』披露前の翼のMC)


「大人の真似も悪くないけど、そろそろ目ぇ見開いて新しい夢でも追ってみるかな。」

(14話"アイル" :ライブ終演後のジュリアの台詞)

 前者ではこの発言の前に『アイル』のことを"夢"と言い換えている文脈があり、そして後者に関しては言うまでもなく、『プラリネ』の「夢は目を開いて~」の歌詞へと繋がっている。ここでは、過去に『プラリネ』を制作していて、それを聴いていた翼がアンサーした、とも考えられるけど。これは個人的には翼のMCを聴いて感化されたジュリアが、後に『プラリネ』に落とし込んだのかな、と思いたい。これは純粋な個人的好み。

 

3,"アイル"でのライブ終了後に描かれた翼とジュリアの関係、特に19話"Believe our change!"の描写

 "アイル"の最後で、ダンスを教えてくれ、と翼にお願いするジュリア。この時から、自らが何故やってるのかわからない、ダンスが苦手で、可愛い格好なんて自分に似合わない、と思っていた「アイドル」に向き合いはじめる彼女。でもココロのスイッチ押してみたって、いきなりうまく自信なんてないですよね。でも、そんな不安を乗り越えて、19話で大一番のライブを成功させます。これが『プラリネ』の「少しずつ出来ることが〜」にリンクしてるのかなと。

 

読んでもらえるとはっきりするのだけど、13話、14話そして現在に至るまで描かれているジュリアからは一貫して『プラリネ』の歌詞がイメージされて、そんなジュリアを一番導いてくれているのは翼なのかな、とも。前述のライブの大成功にも物凄い濃度で翼が関わっているんですよね。これって、「夢は目を開いて〜」と、何度も何度もくりかえし、目の前で教えられているようなものに感じて。 いやもう『プラリネ』の「あなた」ってのことじゃん!?と 、あまりにも強力な文脈が生まれてしまった。もはや二人の曲にも思える。

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 こんな感じで私は現時点では『流星群』『アイル』『プラリネ』の順番に生み出されたのかなという気持ちに。そして、『プラリネ』は、ユニット活動を終えて、少し翼と離れる時が来た時に制作したのかな、なんて思ったり。これからまだまだ広がっていくだろうゲッサンミリオン世界、何が起こるかわかりませんが。

 

 

 

最後に、あくまで"ゲッサンミリオン世界"において、という前置きは必要ですが、アイドル、曲に新しい視点をもたらしてくれる門司雪先生、ゲッサンPには本当に感謝しています。これからも応援しています。

ていうか19話の”ヤバさ”にゲッサン来月号・20話が今から楽しみです。

※初日終演後追記

想像を遥か超えていった『アイル』でした!20話神回ってそういうことなんですね単行本4巻共々本当に楽しみです…