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バリケードの奥は愛に溢れてる プリパラ 第105話「ガァルル、目覚めるでちゅーっ!!」 感想

プリパラ105話  感想です

 
 

 

104話でスーパーサイリウムコーデを獲得したあろまとみかん。しかしガァルルは手に入れられませんでした。あろまとみかんは喜ぶより先に、ガァルルのことを気にかけます。それでも健気に、すぐに追いついてスーパーサイリウムコーデを手に入れる!と宣言するガァルル。これまでも丁寧に描写されてきた、ガァルマゲドン関係性をまた再確認できます。

 

しかしいざ、ガァルマゲドンの三人でユニットライブをしようとすると、システムに弾かれ、登録できません。トモチケ交換の儀を行っていないので、正式なユニットとして認められていないからです。
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しかしガァルルはボーカルドール。トモチケ交換の儀で必要となるお互いにトモチケをパキる行為がガァルルに何をもたらすのか定かではありません。もしかしたら、ファルルのように活動を停止してしまうのかも。
そんなことを踏まえた上で、ガァルルは、自分はもう普通で大丈夫だ、3人でユニットになりたい、とあろまとみかんを説得します。その想いを受け止めたあろまとみかんはトモチケ交換の儀を執り行なおうとします。
 
 
しかし、"ボーカルドール"のトモチケ交換の儀は何が起こるかわかりません。親にも等しいマスコットのユニコンはそれを聴いて大慌て、なんとか止めようとし、ファルルとともにパラジュクへ参上します。
 
そのことを聴いたらぁら達ソラミスマイルとドレッシングパフェはトモチケ交換の儀を止めさせようとします。また、トモチケ交換の儀にはマネージャーの立会が必要ですが、アロマゲドンのマネージャーであるネコねえさんも同様に協力しようとしません。
 
そんなことで3人はめげません。ネコねえさんが言っていた通り「いつかこんな日が来る」と思っていたのでしょう。ネコねえさんを拐い、事前によく考えられた逃走ルートを通り、追手を撒いて、ライブ会場の「11階」にたどり着きます。
 
 
逃走する際に、ガァルマゲドンの3人は見覚えのある山道で、「でび!じぇる!がぁる!」の掛け声をしながら駆け抜けます。ドリームシアター争奪戦の時はあろまとみかんの二人で、最後まで駆け抜けることができませんでした。けれどガァルルが加わった3人は折れずに逃げ切ることに成功します。ここからあろまとみかんに対してガァルルがどれだけ重要な存在なのかを感じられて、とても好きです。
 
このガァルルはボーカルドールだから、トモチケをパキる危ういんだ、とそこまで関係のない周囲があまり深く考えずに止めようとする構図は、プリパラ2年目ラストの、紫京院とらぁら達の争いを思い出します。あの時もあろまとみかんは、自分たちが大悪魔・大天使になる、という関係ないベクトルで最後の鐘をならそうとしていました。また、そふぃが鳥籠を抜けだして、ソラミスマイルでユニットを結成する構図にも重なります。そして、ガァルマゲドンが逃げ込んだ先を察するのも、そふぃでした。

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バリケードの奥で設けられた、三人でユニットを結成するための魔法陣。それは、ガァルルにもしものことがないように……とあろまとみかん・ネコねえさんからの様々なおまじないや肉まんが施されたもの。
ガァルルの「自分は踊りも歌も下手だけど、本当にユニットの相手は、自分でいいのか?」という問いに「当たり前じゃん!ガァルルがいいの」と笑い返す二人。
 
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それをバリケードのこちら側からみていたソラミとドレシの6人は(これを本当に止めるのか?)とたじろぎます。ユニコンもガラスを突き破って止めさせようとしますが最後にらぁらがパキらせてあげるよう、促します。
ここでまた紫京院が起こした一連の事件を思い出します。紫京院のやりすぎでプリパラのシステムに負荷がかかっていたり、セレパラの仕組みがプリパラのもともとの形だったのか?ということがあって、こんかいの目覚めのガァルル事案と紫京院の起こした事件は単純には比較できません。でも主犯のガァルマゲドンがよく考えて、周囲が深く考えずに止めようとする構図はやっぱり被るんですよね。
 
前回は周囲の言葉に翻弄されて本人がどれだけよく考えられていたのか?とらぁらとファルルには思ってしまうのですが、今回の事件に関しては、目の前で起きていることを受け止めて、自分で考えて意見を出していた、と感じることができたので、それも良かったです。
 
ガァルルはパキった直後倒れこんでしまうものの、無事トモチケ交換の儀に成功します。ガァルルが無事なことに一番に気付くのがあろまなのもいい。
 
 
ついに結成されたガァルマゲドンでの、三人曲でのライブ。あろまとみかん、二人の曲としてあまりにも完成されているでびえんを前の回で披露していたので、それとの対比も鮮やかに。このライブ後、ガァルルがスーパーサイリウムコーデを手に入れます。初登場からここまで来るなんて、誰が思ったでしょう?感動です。
 
 
 
この話の中では愛なんて言葉は使われないけれど、あれは、あのバリケードの向こうの空間は、間違いなく愛に溢れていて、愛しかなくて。丹念に描かれてきた、ガァルマゲドンのパキらなくても繋がっている絆をまた確認することができました。
 
あくまで、あろまとみかんの二人で完成された関係も崩さず、それでいてガァルルを添えものでなく、二人にとってかけがえのない存在として、ガァルマゲドンを成立させ、ユニットとして世界に打って出る。とてもすごいことだと思います。
 
105話にして今週が今までで一番面白いのでは?と思わせるこの作品(だいたい毎週言ってる)
2年目の最後の方、ファルルのことを思うと結構辛い部分があったり、3年目は学年が進まなかったり赤ちゃんが出てきたりして不安だった3年目が本当に面白くて、びっくりしています。ドロシー回とても面白かった…。
プリパラの、作品を通した強い一貫性って本当にすごい。
 
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