「ここからはじめよう!」 ラブライブ!サンシャイン!!6話(まで)の感想
最後まで終わるまで、色々ウダウダと感想とか考察みたいなものとか語るしゃらくさいやつにはならないぞ!と思っていたのですが、6話見てこれはもう堪えられない!と思うくらい拗らせてしまったので。それに6話までで一区切りな感じだし。
はい。6話時点でめっちゃ好きですね。好きです。
6話の話に入る前に、それまでの感想とか。
監督の違い。作品の違い。
いきなり他作品の話で申し訳ないです。6月28日放映分のプリパラ102話、京極尚彦さんが絵コンテ・演出をされています。この話数みて頂けたら理解して頂けると思うのですが、これめちゃくちゃラブライブ!にコンテから演出から寄せているんですよね。恣意的に。
それで、その数日後に放送されたサンシャイン!!を見ると、あーこれ自分が直観的に本能的に、これラブライブ!だ!と感じる部分は、かなりの部分が京極さんの画作りとか、間のとり方に由来してるなあと思ったのです。言語化できないのですが。要するに、サンシャイン!!では全く感じることができない部分。京極さんは居ないから当然です。
この点に関しては、当然ですが、なんでだよ!!とかそんな気持ちにはならず、まあ、別の作品だよね。と逆にさっぱりとした気持ちでサンシャイン!!に臨むきっかけになりました。あとは正直ライブシーンに関しても、京極さんの派手で説得力のある映像がどうしようもなく好きです。(これもまた言語化できない)
とはいえ、毎週毎週、説得力を必要とされる場面でライブシーンの演出をしなければならない環境で鍛えられた京極さんに敵うひとは正直おらんよ(完全な好み)と、割り切れていたおかげで、ライブシーンへの期待値は無駄には高くなく、『青空Jumping Heart』の映像を見た時は素直にいいなーと思えたのです。
また、千歌ちゃんの「やりたいかどうかだよ!」に象徴される数々のメッセージからは、かなりの「ラブライブ!」”っぽさ”があるな、と思います。ここで「ラブライブ!」だ!と断言できないのは、前述した、直感的・本能的な部分が自分にとって、アニメとしての「ラブライブ!」の原風景になってるから。
それと、サンシャイン!!はラブライブ!の名を冠しているし、そういうメッセージが含まれるのは、まあ、当然だよね、という目で見ていたりしました。いや勿論、そこに関してはいいなあ、とは思うけれど、自分が前作に惹かれたのはそこじゃなくて、色々な要因が偶然に有機的に重なった結果の拗らせ具合だったので。
でもサンシャイン!!は田舎のロケーションをガンガン活かしたエモーショナルな情景と女学生のキャラクター、あと百合にかなりコミットしていて、なんというか、好き!って感じだったのです。見ていて「"光と色彩"が人の感情を巻き起こす」という言葉を思い出しました。おそらくこれが酒井さんのカラーなのでしょうけど、とても好みです。拗らせてない純粋な部分だけなら前作よりも好きな作品になるかも~~~、なんて。6話見るまでは思っていました。
「ここには何もない」
そこで今回の6話「PVを作ろう!」です。今までで一番好きな話数でした。
キャラクターみんな魅力的だし、挿入歌の『夢で夜空を照らしたい』は曲も素敵だし、PVもめっちゃ情緒的でいい…好き…。なんて。いつもどおり。
もう既に感傷的になっていたんですが、ラストでの「ここには何もない」という千歌ちゃんの発言。
これに否応なく引き込まれました。
…千歌ちゃんはここには何もなくて、自分は何よりも普通で、そんな自分はここで一生を生きるのか…?何もせずに?と普段から焦っていたんだと思います。1話から一貫していたことではありますが、「ここには何もない」という発言で、それがはっきりとクリアになりました。幼馴染として、バリバリ飛び込みで活躍して、きっと世界に羽ばたいてるだろう(アニメではちょっと不明ですが)曜ちゃんが存在していたおかげで、その焦りはとても強いものになっていたことでしょう。
輝けるものを持っていて、とても広い世界のなかで生きている曜ちゃんと、狭い田舎で、ただ何もせず生きている自分、その差から抱くコンプレックス。そこから生まれる焦りから、千歌ちゃんは、このままじゃ駄目だ普通で一生終わる!と、色々なことに手を付けて、どれも空回りで。ただただ藻掻いていました。でも上手くいかなかったのは、なりたい自分、なりたい姿が漠然としか、イメージできてなかったんじゃないかな、と思います。だから、これまでは続かなくて。
冒頭の廃校が通達されて千歌ちゃんが喜んでしまう気持ち、すごいわかってしまうんです。きっと千歌ちゃんが、スクールアイドルをやっていなければ、何か新しいことが起こるんじゃないか!?と統廃合に対して、更に期待していたかもしれません。だって「ここには何もない」し、新しい環境になれば、なにか変わるかもしれない。何もしない普通怪獣は外からの刺激に頼るしかありません。
そこでたまたま出逢ったスクールアイドルμ's。自分と同じような女子高生がとてもキラキラ輝いていて。自分も輝いたらなにか見えてくるかもしれない!と、ここで始めて千歌ちゃんは、"具体的"に「なりたい自分」をイメージできたのはないでしょうか。自分はそう思っています。
でも千歌ちゃんが空回りしがちなのは変わっていません。1話でも2話でも3話でも、4話はどうだったかな…?5話でもこの6話でも何か空回って、失敗したりしています。しかし、今回は一緒に頑張って、失敗も支えてくれる仲間がいて、協力してくれる内浦の人達もいて。そこで千歌ちゃんは気づいたわけです。
「ここには何もないと思っていた、でも違うんだ」
「ここから始めよう!」
はい、はい大好きです。このシーンがナンバーワン。
なんとなくこんなことを考えているのかな、という思いを再確認し、その更に上を行き、一歩踏み込んだ「ここには何もない」という発言、でも「違うんだ、ここからはじめよう」
ここで全部が繋がった気がして。これまでの話数の千歌さんの発言・行動全ての強度が増したような気がして。
こう、「ここには何もない」から色々思いを巡らせて、自分と勝手に重ねてる部分もあります。
でも、ただの視聴者・参加者としてアニメでもなんでも消費する時はその作品に関して、客観的にここがどうすごいかとか尊いとかひたすら述べるよりも、主観的に自分がその作品でどう動かされたか拗らせちゃったかのが大事だよね、と思っているので、と弁護しておきます。許してね。
廃校が通達される部分で、正直、結局廃校するの!?と思ったりしたんです。廃校とか関係なく「輝きたい!」んじゃないの?とか一瞬思って。でもそれはその通りで、別に変わりないんですよね。
スクールアイドルはあくまで輝くための手段であって、それで結果的に廃校が阻止されようが、廃校しようがやることは変わりないんです。輝くんです。前作では現実的な問題に対抗するための手段として、スクールアイドルを始めて、後からスクールアイドルをやりたい理由・感情を見つけました。前作で一番好きなシーンは劇場版の「楽しかったから…!」です。
サンシャイン!!では、あくまで輝きたくて、先に行った人が見た景色を見てみたい、っていう感情に突き動かされていて。そこがとてもいいな、と思います。感情はいい。
かなり面倒くさそうな3年生の関係みたいに、現時点で作中で明示されているテーマ以外にも、じゃあ輝くって…?とか、ここ密かに爆弾セットされてない…?みたいな色々気になる部分があります。サンシャイン!!の中でこういう話してほしいな、と思うところはたくさんあって、それ全部がカバーされるとは思っていません。でもこの話が見れてよかった…!と心から思えるようなものが、これから一つでも見ることができれば、とても嬉しいし、期待しています。
FF14 竜詩戦争編・第二回あいこめ祭り感想
※FF14のメインクエストのネタバレを含みます。
2015年春(初夏)、ファイナルファンタジー14 パッチ3.0 拡張ディスク 蒼天のイシュガルドがロンチされました。このパッチ3.0シリーズではタイトルにもあるイシュガルドという地方を舞台にし、この舞台で千年にも及ぶ竜と人との争い、「竜詩戦争」が大きな物語として存在しています。
そして先月初めに更新されたパッチ3.3にて、竜詩戦争編が一区切りついたので、その感想。あと先日の南條愛乃さん「エオルゼアより愛をこめて」、第二回あいこめ祭りの感想、です。
結論を先に言うとストーリーからゲーム体験からなにからなにまでとても面白かった。久しぶりにRPGをプレイしている気持ちになったし、普通のゲーム1本分という売り文句がなるほど納得でした。パッチ3.0の終盤はずっと冒険をしていたかったし、パッチ3.3でようやく今回の冒険を終えることができた、そんな気がします。
冒険は、追われる身となった光の戦士達が友を頼って逃げ込んだ、寒い寒いイシュガルド地方から始まります。今見ると服装が寒そう。
始まりは寒そうな土地から。しかしすぐに、広大な世界に投げ出されます。けれど、新生エオルゼアの頃とは違い、今回は共に冒険する仲間がいます。アルフィノ、エステニャン、イゼル、オルシュファン。彼らはとても魅力的なキャラクターで。彼らのおかげで冒険は彩りに富んで、飽きません。とてもとても広い世界での冒険を、お互いにお互いが手を取りあって、進めていきます。
フライングマウントで空も飛べる。空を飛んでいるだけでとても楽しい。(モーグリのポンポンは引き抜きたい)
パッチ3.0の大冒険が終盤に差し掛かるにつれ、仲間が一人欠け、二人欠け。仲間の仇でもあるラスボスを倒す時には、結局主人公である光の戦士だけで。冒険が終わりを感じてとても寂しい気持ちでした。ずっと仲間と冒険をしていたかった。
竜詩戦争編のストーリーに入れ込むことができたのは主人公の感情にリンクすることが出来たからかな、と思います。
レガシーでないので、主人公の出自はふらりとエオルゼアにやってきた冒険者です。多分。
正直エオルゼアの文化にも馴染みがないし、世界の危機だそれを守ろう、と言われてもピンときません。挙げ句の果てにもしもしコールで呼び出されて、一人でおつかいです。おかげでパッチ2.0の頃はラスボスの言い分もわかる……と思ってしまいましたし、2.55ではバーカ滅びろこんな国!とか思っていました。
パッチ3.xで冒険者が関わったのは、イシュガルドという一つの地方のゴタゴタ。最初は匿ってもらう代わりに色々イシュガルドの問題解決の手伝いに関わることになります。けれど今回は、先述した通り共に冒険する仲間がいます。冒険の中で仲間は友人、あるいは相棒へと関係が変わっていきます。冒険の中でその友達は失われ、また敵に囚われてしまいます。
イシュガルドという地方の命運を賭けて、敵に身体を乗っ取られている友との最後の戦いに赴く。その戦いの前、主人公は何故戦うのか?と問われます。その返答の一つに、「友を救うために」というものがあります。ゲームやってない人には、よくわからんけどベタでは?と思うかもしれませんが、これがとても刺さるんです。
世界を救うために、なんて言われても正直わからんですよ。ふらりとやってきたただの冒険者ですから。でも、友のために戦うって感情ならとても理解できる。結果として世界も良くなったら、良いかな。
そして、その友とは、間違いなく友と言えるだけの同じ時間を過ごして。目の前で同様な友を失った経験もあって。次こそは救ってみせる、とても素直で、理解ができること。
イシュガルドが望める丘で。
パッチ4.xも期待して良いのかな?楽しみにしています。
あいこめ祭りの感想
ラジオを指定された時刻に合わせてみんなで同時再生。そのラジオから聴こえる南條さんのアナウンスに合わせて、オリエンテーションのようにエオルゼア内を行動する、そんなあいこめ祭り。第2回目。
第1回はうわこんなにオタクいたのか……。となったり。いやゲームしてるしみんなオタクだよなとは思うけど。ラジオを通して同じ時間を共有できる、素敵な企画です。
今回は南條さんもゲームをプレイしながらのアナウンス。始まりは第1回でもおなじみの砂の家という場所。指定時刻に参加できなかったので、後からソロプレイしました。寂しかったのでふぶき姫と妖精は一緒。
ゲーム内時間の夜に出発。南條さんの声に従って進みます。南條さんもプレイしながらのナビゲートなので、「ミコッテ二人の先に行って〜」とか、進みながら「右手に見えるのは〜」とか、リアルタイムな情報がやってきます。ボケーとしてると置いてかれる。ダッシュ。
進むにつれて日が昇り。
走って
休憩して?
また進んで。いつしか昼に。久しぶりにじっくりと景色を眺めると、とても素敵。
途中の休憩ではふつおたを読んで、きっと当日はみんなでおたよりへの反応をしたりしたのでしょう。羨ましい。こっちは一人だからな!
南條さんの声で進む先を指示されるのはなんだか心地良い。車は乗らないけど、声優さんボイスのカーナビってこんなんなのかしら。
そして今回のミステリーツアーの最後の 目的地にやってきます。隠者の滝。
ここで南條さんは一通のメールを読みあげます。
そのメールは、ゲームの素晴らしさと、普通にゲームができることの幸福さを思い出させてくれる、そんな内容で。
そこで自分は、第一回あいこめオフ会(公録)の終演後、南條さんが読み上げた、自筆の手紙の一節を思い出しました。
「これからも、ずっとみんなと、遊んでいたい、楽しんでいたいです」
最初は、ずっとFF14やあいこめの番組が続けば嬉しいよね、とか、そのまま文面通り受け取っていました。けれどこれは、それがとてもかけがえのないことだ、ということを示しているように感じます。
だからこそ、幸せな今を精一杯楽しもう!というメッセージが伝わってきて。そんな想いがこもった番組が「エオルゼアより愛をこめて」なのかな、とか。
自分も、これからもこの世界を楽しみたいです。
バリケードの奥は愛に溢れてる プリパラ 第105話「ガァルル、目覚めるでちゅーっ!!」 感想
プリパラ105話 感想です
新しい物語が始まってる。 渡部優衣さん 1st LIVE FUN FAN STORY @原宿ASTRO HALL
渡部優衣さん 1st LIVE FUN FAN STORY @原宿ASTRO HALL 2016 07/23
本当に楽しくて元気が貰えて、好きが溢れたライブでした。
ありがとうございました。
今年の3月末、ついにメジャーソロデビューが発表されてから4ヶ月後、迎えた初めてのワンマンライブ。この4ヶ月の間でさえ、とても様々な出来事がありましたし、それ以前に戻ると言うまでもありません。
これまでの積み重ねがあって、ようやく辿り着いたワンマンライブ。
そんな渡部さんは、これまでのことを歌うことよりも、ここからのことを歌うことが多くて。あくまで今日はストーリーの始まりで、ここがスタートなんだ、と実感しました。
『FUN FAN VOX』について
でもリード曲の「Brightest story」が公開された時はこういうやつ待ってた!嬉しい!と素直に思いました。それに、「Last_Pain」や「Say La La La」は初聴きからクリーンヒット、大好きな曲です。言わずもがな渡部さんの声は大好きなので、何度もぐるぐると聴いているのですけど、正直アルバムに期待しすぎていたかな?という気もして。ファンミーティングイベントでの生バンドライブは、バックバンドの演奏とそれに負けない渡部さんの歌声が作り出すサウンドがとてもかっこ良くて、ソロ活動もそういう方向性かなって思っていたのです。ただの願望でした。
でもあの生バンドでのライブを一度体験してるからこそ、絶対楽しいし、すごいものを見せてくれる、と楽しみにしていました。
はじまる新しい物語
音源を聴いてても、掴めていなかったそれぞれの曲の実在性。それがステージ上での渡部さんのパフォーマンスとイエローサンダーズ(バックバンド:ゆい㌧命名)の演奏によって、それぞれの曲の強度がこれ以上なく高まり、実在性を持つ。これからにもいくらでも期待してしまうライブでした。
- Brightest story
- 常夏ココナッツ
- 秘密の呪文
- どんと胸をはれぇ!
- Last_Pain
- Shine!Shine!
- 笑顔がイイネ☆
- 100% Believe
- Say La La La
- スキがあふれて止まらない!
- こ・こ・か・ら color
- Brightest Story
開幕の「Brightest story」。渡部さんの力強い歌声とバックバンドの激しい演奏が一つの大きなサウンドをつくっていて、それは体が芯から震えるほどの迫力で。
リリースイベントやJワロスでも生歌を聴いていたけれど、まるで全く別物かのように感じ、一曲目にして、ああすごい、これを聴けて良かった…と泣きながら、もう大満足!していました。
「常夏ココナッツ」は、参加者と同じ振りを一緒に踊る箇所があり、その振りに某かしこまポーズを彷彿とさせる部分があったので、渡部さんがそのかしこまみたいなポーズをしながら「このポーズ…少し何か思い出すよね…」「今回のプリパラ良い話だったね…」と仰っていたのがすごい嬉しいんです。プリパラ105話はものすごい良い回で、その中心には渡部優衣さんが演じる白玉みかんさんも居ました。プリパラ1年目から現在の3年目までずっと面白くて、その中でも白玉みかんさんがキャラクター的に大好きなんです。そのキャラクターが大好きな要員の一つに渡部さんの演技もあって、104話の「そっとしておくなの」とか白玉みかんさん役が渡部優衣さんで本当に良かった…と改めて思いました。来週はプリパラライブ大阪公演ですねこちらも楽しみです。
脱線しましたが「常夏ココナッツ」はカッコ良さに振れていた渡部さんのパフォーマンスも、雰囲気が楽しく可愛らしいものに様変わり、でも歌声の力強さは変わらず。クラップあり一緒の振りありで、とても楽しい。
「どんと胸をはれぇ!」は盛り上がる曲なんですが音源ではちょっと絶妙に大好きになれず、いちばんもにょもにょしている曲だったのですが、この日の「どんと胸をはれぇ!」のアレンジはシンプルなバンドサウンドになっていて、大好きな方向性。申し訳ないけどそういうサウンドが大好きだし、大好きな音と大好きな声がくっついてもっと大好き。こういうの見たかったんだー!という心待ちにしていたものが届けられて、ボルテージは頂点に。
表情と感情
その超熱い曲の後に、「Last_Pain」。アルバムの歌詞カードを読んでいると、渡部さん作詞曲である「常夏ココナッツ」と「Last_Pain」が見開きで登場します。この見開き、左側にかなりテンションが高くテキストも多い「常夏ココナッツ」、右側に落ち着いた曲でテキストも少ない「Last_Pain」が載っているので、躁鬱か本人のポジティブ性とネガティブ性が現れていて、とても好きです。
そんな「Last_Pain」の時の渡部さんのパフォーマンスが凄かった。歌詞にも<壊れた時計みたい閉じ込めた感情>というフレーズがある通り、Aメロ、Bメロでは感情を殺した、というより完全に感情の感じられない表情をしていて。それまでとても感情豊かな表情をしていた渡部さんだからその"無"の表情がより際立っていました。そしてサビでは感情のこもった、力強い表情になるんです。
そんな表情の表現の切替をしながら曲が進行してすごい…と感動しました。更に感動したのは曲の終盤<ボクハココニイルヨ。トドイテ…>というフレーズがあるんですが、この"トドイテ"の部分にものすごい力感がこもっていて、そこに強い感情を感じて、感動したのです。
「Shine!Shine!」「笑顔がイイネ☆」「100% Believe」の3連熱い曲・盛り上がる曲。「秘密の呪文」もそうだったのですが、渡部さんは狭いステージを最大限に使っていて、ゆい㌧の言わずもがななスタイルの凄さ、その長いリーチを活かしたパフォーマンスはとても迫力がありました。とても盛り上がって、とても楽しくて、素敵な時間でした。
優しい姿
最高に盛り上がった後、「楽しい時間はあっという間だよね…」という振りから最後の曲「Say La La La」。生きていて自分も不安ばかり、不安しかないと仰る渡部さん。それでもこれからも、「みんなで(みんなが)夢を咲かせるといいな」という思いを込めて、この曲をアルバムの最後に、とお願いしたそうです。この「Say La La La」がアルバムでも一番好きなナンバーで、これを聴くためにライブに来た面が何割かあります。
そんなこの曲を、本当に優しい歌声で、優しい優しい笑顔で歌うんです。歌う姿、曲の途中でそっと手拍子を誘う姿、手の振りを誘う姿、動作一つ一つに慈しみが満ちていました。その優しい歌声・姿に心打たれて、ボロ泣きしてました。そんなボロッボロ泣いてる時に、渡部さんが、ステージ上からこちらの方を覗き込んで。それは本当に包容力に満ちた、優しい表情で……。あの笑顔で、救われたような気がします。たまたまでも。
優しく歌われるこの曲はものすごい強度で、説得力があって、自分も頑張りたいな、と思わされました。
アンコール後一発目は「スキがあふれて止まらない!」。バースデーイベントで先に披露されていたのもあって、始まりの曲という印象。最高の本編の後に「スキがあふれて止まらない!」って本当にずるい。アンコール挟みましたが「Say La La La」から「スキがあふれて止まらない!」への繋がりが一番グッときました。
その後、イエローサンダーズが裏に帰って「まだ帰りたくないー?」と参加者に聴いていく渡部さん。「私も帰りたくない~~~」「もういっかい歌ってもいいですか?」という流れでもう一度イエローサンダーズ登場、「このアルバムといえばこの曲でしょ!」ともう一度「Brightest story」を披露。1回目聴いた時よりも景色が広がって見えた気がします。ライブを迎える前は曲数少ないかな?と思う所があってどうなるのかなと思っていたのですが、曲数の少なさを全く感じさせない濃密な時間でした。とても楽しかった……。
名前を刻み込んでやれ!
「イカレちまったぜ!」は『輪るピングドラム』16話「死なない男」のEDテーマ。渡部優衣さん演じる伊空ヒバリさんもメンバーのアイドルユニット・TRIPLE Hが歌います。このイカれた曲に見える「イカレちまったぜ!」ですが、その<名前を刻み込んでやれ!>という歌詞に象徴されるまっすぐな応援歌。この曲はひたすらポジティブなではなくて、ネガティブな面も合わさっていて、でも前を向いていこう!と勇気づける、それが『FUN FAN VOX』の楽曲に通じるところがある気がするんです。
あのファンミーティングイベントの時はファンはメジャーデビューのことなんて、露も知りません。自分もトリプルHの曲の中で一番好きな曲だったので、単純に、聴けてとても嬉しい…とだけ思っていました。でも渡部さん本人にとってはソロメジャーデビューに向けて、これまでのトラウマを払拭していく大事な戦いで。そんなときに選曲された「イカレちまったぜ!」はとても重い意味を持っていたんじゃないか、と感じます。<悪い事ばかりはそう続きやしない/くたばっていく前にチャンスをつかんで賭けてみろ>ですよ?含意を感じませんか?
それはとても前向きで
それで今年ソロメジャーデビューが決まって、4月中頃あたりの色々なことがあって。これまでたくさん元気付けられたのだから、今度は自分が応援したいな…とか思ったのです。
でも今回のライブに参加して、これまでのことを歌うよりも、前向きに、これからのことを歌う渡部さんの姿に勇気づけられて、ああ、応援しているつもりが、応援されているのは自分だったな…と。
今も残っているのは、楽しかった…という余韻。
南條愛乃さん Birthday Acoustic Live 2016 夜の部
南條愛乃 Birthday Acoustic Live 2016 夜の部 @EX THEATER ROPPONGI
参加させて頂きました。
南條さんのBDライブは今回はじめての参加。終始たくさんの笑いに包まれた、暖かい空間でした。ありがとうございました。
当日、いざ会場に来ても参加できることに実感がなかったり。開場入場、場内で着席。そのままボケーっとしてたら開演時間。
時間きっかりにバンドメンバーが登場。すぐに南條さんも登場し、「黄昏のスタアライト」から始まるバースデーLIVE。ここまで着席したまま(そしてここからも)。そんな状態で聴くこの「黄昏のスタアライト」は普段のライブだとノリノリのアップナンバー。今日もノリノリではあったのだけれど、今回は" Acoustic Live "ということで、全てが生演奏。いつもよりゆったりとした、優しい雰囲気を持つ曲になっていました。
続く「あなたの愛した世界」でもその雰囲気は引き続いていて、一言一言じっくり丁寧に歌い上げるその姿がいつもより印象的だった気がします。自分がこの曲をライブではじめて聴いたのは一昨年の12月、地方での小さいイベントだったけれど、歌声から、あの頃よりも増した力強さを受け取って、でも美しい透き通るようなハイトーンボスは変わらなくて。それをこうして、とてもめでたい日に、じっくりと味わうことができたのがとても幸せでした。
「君が笑む夕暮れ」はやっと……Acoustic ver.を聴けた……とそれだけで感動。ステージが夕暮れの演出でとても色鮮やかな夕焼けのオレンジに染まっていて、とにかく情緒的で素敵でした。そう、今回は演出がとても丁寧に、かつ趣向に富んでいて、それもとても良かったのです。次の曲、「7月25日」 はイントロだけでダメになりました (わりといつも) 。今日の「7月25日」 は、はじめはキーボードの伴奏のみで始まり、途中で増えていくメンバー。ライトの演出も合わさり、曲が進むにつれて、少しずつ曲の景色が広がっていくのを感じました。
「リトル・メモリー」では、いや、この曲に限ったことではないのだけど、曲に合わせて南條さんがピースとかサムズアップとか指振りとか、細かいしぐさをたくさんしていて、とても可愛らしくて素敵でした。さらに曲の中盤で N と書かれた箱が登場。一旦演奏を止めて中身の説明。中に入っていたのは、押すとなき声のする豚のおもちゃ、押すとなき声のする犬、押すとなき声のする鳥、叩くと面白い音のする楽器(?)の4つ。南條さんがひとしきり遊んだあとバンドメンバーにそのおもちゃが配られ、曲を再開。おもちゃでの演奏もちらっと織り込まれて、とても楽しい雰囲気(動物バンドかな?という南條さんのツッコミ)でした。でも、だからこそ、この「リトル・メモリー」の歌詞がいつもより突き刺さったんです。前に聴いたのはワンマンライブのとき。隣の知らないお兄さんと一緒にアンコール、この曲がきて大号泣したことを思い出して、思い出の箱に入ってることを再確認。
今回、カバーの枠では飯田里穂さんへの作詞提供曲「まだ言えないけど、○○○」。アコースティックライブ!に相応しい、とてもオシャレな雰囲気、そしてかわいい。この後のMCで「SNSでくっすんが嫉妬するぞーとか書かれるんでしょ(書くんじゃないよ?)」みたいなことを仰ってケラケラ笑ってるのが印象的でした。そこからつながる「Dear × Dear」がいつも以上にグッときたのはさもありなん……という感じ、某胃痛ラジオの曲コーナーで掛けられたのを思い出します。続く「Recording.」で一番印象に残っているのはーそれがたった5分の中に詰まっているーという歌詞。今日この会場で、1曲の中でたくさんの展開が繰り広げられたことを目の当たりにしていたので、うわすごい本当だ……と改めて。
南條さんも出演されていた『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』のお話が始まり、「ゼロイチキセキ」のその先の話だと思って頂ければ…とはじまった「優しくつもる言葉の花」。『ネトゲの嫁』のルシアンとアコのこれからが思われるようで、とてもしみじみと、良いなあ…となりめした。この曲が出た当初はエタバン(FF14の結婚みたいな仕組み)ソングだ〜とか無邪気に思っていたけれど、丁寧に関係性が描かれてきたルシアンとアコの二人にこの曲を当てはめることで、なんだか曲の解像度がグッと上がった気がしました。僕もルシアンみたいな友達がほしい。そして続く『ネトゲの嫁』OPテーマの「ゼロイチキセキ」…いつもより更に響きました、やっぱり大好き。
盛り上がる曲の前、落ち着いた曲のトリは「だいすき」。声優として、歌手として、(ゲーマーとして)、様々な現場で様々な繋がりがあったからこそ、今の南條さんが居られるのだな…と改めて感じられた今日のセットリスト。ここにこの曲が来るのはストンと納得して、とても感動しました。
残り盛り上がる曲二つ。ここで起立し始まったのは「believe in myself」。会場は一気にヒートアップ。南條さんのまっすぐで気取らない歌詞は、深く考え込みがちな自分に簡単に響いてくれて、とても好きです。
ここで次の曲は何かな〜と思っていて、いざ披露されたのは個人的には想定外だった「飛ぶサカナ」。始まってすぐ更に想定外で驚愕。今日の「飛ぶサカナ」、ちょっとかっこよすぎです。
てっきり、盛り上がる曲と言っても、冒頭のスタアライトがすこしゆったりと、聴かせる雰囲気にアレンジされていたので最後もそんな感じかな?とか思っていたんです。それに「飛ぶサカナ」と言えば南條一間のちょっとのほほんとしたイメージ。『カタルモア』の中でも超かっこいい曲!といえば「iD*」かなあと自分は思っています。
でもこの、今日の「飛ぶサカナ」はバンド隊キレキレでまごう事なきロック。超かっこいい!!と完全に虚を突かれる形。勝手に抱いていたアコースティックライブのイメージ。それを遥かに超えていくものを本編最後に見せつけられて、ただただすごい…かっこいい…となっていました。(これまでのBDライブ映像を観ていれば予習できてたのかな?)
南條ロックの方向性、ぜひ挑戦してほしいです。
そしてアンコール。ライブTシャツイエローに身を包んで登場。アンコールに聴く「 +1day 」はとても勇気付けられて、元気を貰えます。ツアーでもアンコールで聴けたらいいなあと今の所。
この曲終わりのタイミングでサプライズ・ハッピーバースデー。ハッピーバースデーな曲が演奏されだした瞬間、客席側から見てステージ左の方向を向き待機する南條さん。この予習された動きに【ここに来るのは初めてです。】ではない事を感じ、あーサプライズ同じタイミングで昼の部もしたんだな(サプライズにならないのでは?)と思いました。まあ夜の部だしねーとか思っているとステージ右端から飯田さんがケーキと共に登場。左を向いている南條さん全く気付かず。図?にするとこんな感じ。
ステージ左端| ←南 ←りぴ
飯田さんの「馬鹿な背中してんなーと思いながら見てた」発言に「としうえだぞ!」って返す南條さん、とても見ていて楽しい掛け合い。BDライブに来る事を隠して、同日のリリイベで南條さんファンに「楽しんできてね〜〜〜」と発言してた飯田さん。面白すぎる。南條さんも夜の部に来る事は知っていたけど、ケーキ持ってくるとは思っていなかった様子。
そしてちょっとお喋りしたあと、バンドメンバーの粋な気遣いもあって、「まだ言えないけど、○○○」を一緒に歌うことに。ちょっかいかけたり、後ろを追いかけ回す飯田さんから逃げる南條さん。でも最終的に二人が向かいあって、歌う。その光景がとても多幸感があって、ほほえましくて、かわいい。歌い終わって、「ほら私サンダルで」「サンダルでステージ上がる人はじめてみた」「私もはじめてー」みたいな他愛のないかけあいがありがたい。来れてない人、昼の部の人にも向けてあとで二人のムービーを撮る事を約束して掃けていく飯田さんでした。
次は近日発売2nd album『Nのハコ』の特別盤についてくる「全力少年」。とても懐かしいなという気持ちと、歌詞の真っ直ぐさが南條さんのソロ活動の方向性とマッチしていて、かなりハマっていました。
そして最後は「きみを探しに」。この曲が大トリなのは納得だけれど、今回はロックなアレンジ。これがまたとてもかっこいい……。アコースティックライブってこんなんでしょ?というイメージを最後にまた塗り替えていきました。
押し付けがましくない、いい空気の暖かい空間で、ワンマンライブもこんなんだったな、とか。単純に今日はアコースティックでやるよ、というアレンジでなくて、1曲1曲こうしてやろう、という気概を感じるアレンジがあって、それに沿う形で細かく丁寧な演出もありました。(いや前のBDライブ映像観てたら知ってることかもなのだけど、参加するまでは再生しないぞ…と決めていたので)
そのおかげか、一つの曲がいつもよりもとても濃密に感じられて。ライブの時間は2時間で、それはあっという間に過ぎたけど、4時間ぐらいライブに参加していた気分でした。そして……本編もアンコールも、ひたすら楽しかったし、南條さんも楽しそうだったしで満足でした。そこに参加できるだけで幸せです。
個人的今回のナンバーワンは「飛ぶサカナ」でした。またいつかどこかで、あのアレンジで聴きたい…。
あと座って行うライブははじめての体験だったのですが、じっくり落ち着いて聴くことができて、これもとても良いものですね。あと体力的に助かります……。
セットリスト
- 黄昏のスタアライト
- あなたの愛した世界
- 君が笑む夕暮れ
- 7月25日
- リトル・メモリー
- まだ言えないけど、○○○
- Dear × Dear
- Recording.
- 優しくつもる言葉の花
- ゼロイチキセキ
- だいすき
- believe in myself
- 飛ぶサカナ
Ec
- +1day
- 全力少年
- きみを探しに
やっぱりMerry Goがすき 内田彩さんLIVE TOUR @仙台PIT
AYA UCHIDA LIVE TOUR 2016 ~a piece of colors~ 仙台PIT
舞台はライブハウス
はじまりはスニーカーフューチャーガール
やっぱりMerry Goがすき
ツアーが終わって
次は武道館
KING OF PRISM 4DXで久しぶりに観てきた感想
「キンプリ、これ絶対4DXになったら楽しいよね」