ライブミュージカル プリパラ2017
@Zepp ブルーシアター 六本木
はじめて参加したプリパラミュージカル。とても、とてもプリパラでした。
さっくりと感想だけ。ストーリーは、未来からタイムトラベルしてきたプリパラ外のらぁら(小)が、プリパラ内のらぁら(大)と、協力して歴史が正しく進むように悪戦苦闘する、というもの。要するにアニメシリーズ1年目がリフレインされる内容になっています。なので、ストーリーで盛り上がる場面が、ミュージカルで表現されています。TVアニメ4年目のキーワードが「時間」なので、ちょっと色々考えてしまうところがあったりします(会場のホールに6人の新ビジュアルが掲示されていました)
(ドロシーだけ)
そんな中で、自分が一番心惹かれたのは今回のお話ならではとも言える、らぁらちゃん(小)とらぁらちゃん(大)の関係性でした。
らぁらちゃんはきっとらぁらちゃんと出会ったら最初は驚くけど、きっと友達になれるよなあ、とか思わされて。二人のらぁらちゃんがいる、その光景がとても素敵で。
未来から来た小さいらぁらちゃんの方が、少しだけ(作中的には1歳以上)お姉さんなんですよね。だから、小さいらぁらちゃんが、大きいらぁらちゃんを引っ張っていくんです。小さいらぁらちゃんと大きいらぁらちゃんの物理的な身長差が視覚的にも揺さぶってくるんです。
小さならぁらちゃんは未来を知ってるから、大きならぁらちゃんが不安になっても「きっと出来るよ、自分を信じ」と励ます。けれど、小さいらぁらちゃんは未来を知っていても、大きならぁらちゃんしか頼れる相手が居ない。歴史に影響を与えないために、基本的には存在が秘密、なので。その構図がとても良い。
だからこそ、終盤に訪れる、未来の小さいらぁらちゃんが不安になる場面で、今度は大らぁらちゃんが励ますシーンがグッとくるというか、それでこそらぁらちゃんなんですよね。
最後、全てが解決して、自分と自分とでプリチケをパキる小さいらぁらちゃんと大きいらぁらちゃん。未来から来たらぁらちゃんは元の時代へと無事に戻ります。
そして、現代に戻ってきたらぁらちゃんが、パラ宿のプリパラにやってきて歌うのは友情を歌う『トライアングル・スター』なんですよ。三人の歌だったけれど、らぁらにとっては新しい友達=小さいらぁらちゃんへの想いも載せた『トライアングル・スター』だったんじゃないか……と思います。何度観てもそこに泣かされました。
そしてこのミュージカル、"ライブ"ミュージカルプリパラというだけあり、ライブパートが凄まじく多いです。
ミュージカル中のセットリストは
- Make it!
- Jumpin'! Dancin'!
- ぎゃっぷぷりっぷー
- ま~ぶるMake up a-ha-ha!
- 太陽のflare sharbet サクラシャワーver.
- Pretty Prism Paradaise!!!
- No D&D code
- 0-week-old
- ミラクル☆パラダイス
- Realize!
- HAPPYぱLUCKY
- CHANGE! MY WORLD
- Love friend style
- Make it!(合唱)
- Make it!
- トライアングル・スター
- ラン♪ for ジャンピン!
- Ready Smile!!
(ミラクル☆パラダイスまで一部、休憩を挟んでRealize!から二部)
更に本編終了後にミニライブ(ゲスト曲+ラッキー!サプライズ☆バースデイ)がありました。なんとユニット曲が全部お出しされたり、懐かしい曲がまた聴けたり、OPはしっかり抑えられていたりと、ただ聴いてるだけでもアツいセトリ。そこに、ミュージカルならではのストーリーの盛り上がりも相まって、終盤の『Make it!』から始まり『トライアングル・スター』、『ラン♪ for ジャンピン!』、そして『Ready Smlile!!』からカーテンコールに繋がる流れは何度浴びてもブチ上がり、気持ち良いものでした。忘れられない、中毒です。
ステージ中央でわちゃわちゃしているときも、両サイドでキャラクターがイチャイチャしていたり、毎回毎回あちこちでアドリブが挟まれたり、あまりにも情報量が多すぎる。メイキングドラマのとき、ちゃん子がピザ食べてたりとかちゃんこがシンバル叩きたいけどドラム叩かされて最終的にシンバル叩いてしょっぴかれてたりとか、毎回様々なおもしろいことをしてるんです。でも中央では、バシッとメイキングドラマが披露されている。もう目が二つじゃたりない。そんな情報量がそれぞれのキャラクターに詰め込まれ、ステージ上で躍動していて、ブルーシアターがプリパラの世界でそこでキャラクターが生きているような、そんな感覚でした。
個人的に、普段、二次元コンテンツの三次元でのライブを語るときって、キャラクターの名前で語るよりも演者さんの方の名前であれこれ語るんです。でも今回のこのプリミュに関しては100パーセントキャラクターの方の名前であれこれ語る自分が居ました。逆に演者さんの名前で語るとかなりの違和感があったりします。ステージ上に居たのはらぁらちゃんだったし、そふぃ様だったし、みれぃだったし、シオンでレオナでドロシーだったんです。
めっっちゃライブが多いけどストーリーもしっかりとしていて泣かされて。ストーリーを歌で圧縮するミュージカルな手法が、プリパラという作品とがっちりマッチしていて違和感ゼロ。プリパラを期待して見にきたら1000パーセント満足できる。そんなミュージカルでした。非常に二次元性が高いミュージカルだったとしても、アニメ本編をただなぞるのなら、それは本編を見ればいいよね、となってしまいかねません。けれどこのプリミュは、本編をなぞった上で、二人のらぁらちゃんとそこから生じる新しい文脈でもって、まさしくここでしか見れない物語を創造しているのです。
本当に夢みたいな時間でした。ありがとうございました。