ただ春を待つ

いろいろなもの

アイルについて思うこと。

ゲッサンミリオン24話からもう一月が経ちそう。TAシリーズの発売が始まり(また感想書きたい)4th武道館のアレコレも発表された今、アイルについて思うことです。

 

 以前アイルと流星群やプラリネについてアレコレくっちゃべった記事はこちら。今回の内容とはあまり関係ないけれど。

sorewa-nanikana.hatenablog.com

 

 

『アイル』の歩み。

 2015年、ゲッサン11月号上に掲載されたゲッサンミリオン第14話「アイル」。その話中で披露された『アイル』。この曲にツバサを与えた主役の翼とその脇を支えるジュリアと瑞希、3人の曲。迫力のライブシーンの描写(翼のマイクの持ち方!)とそれを眺める美希が本当に良い、好きです。

 その後ゲッサン12月号でゲッサンミリオン第3巻が発表されます。そこで『アイル』が特典・新曲になることが発表されました。コミカライズ発初の新曲。すごい。ただ一報を聞いた最初の印象は、どれだけ作品に寄り添った楽曲になるのかな?ということでした。ゲッサンミリオン第14話「アイル」での『アイル』はとにかく迫力があって格好良いものでした。新曲として『アイル』に音を付けるのなら世界中を魅了させて、美希のあの反応を引き出すことへの説得力があったらいいな、と思ったのです。

 そして年が開け2016年、ゲッサンミリオン第3巻発売。『アイル』も世に。この楽曲としての『アイル』がめちゃくちゃ凄い、格好良い。ああ翼、おお翼…。それでいて歌詞がとても第14話に沿ってるんですよね。ジュリアが夢見る翼に贈った『アイル』の歌詞。ジュリアから見た翼。翼にいきなり「勝算なんてなくたって構わない」なんて歌わせるということに驚愕しました。きっとまだ翼は、贈られた歌詞の意味を(自分に贈られたことすら)理解していない気がするけれど、いつかなるほどこういうことかってハっとする日がきてほしいです(完全に妄想です)

 ただ、第14話やドラマCDの流れとしても、3人で歌っているけれど、楽曲としての『アイル』は翼のソロでした。この時の自分は、これは三人で歌ってるけどCDになるとこういうものなんだな!とか結論付けてました。

 

 そしてはじまるTHE IDOLM@STER MILLION LIVE! 3rdLIVE TOUR BELIEVE MY DREAM!! です。開演前BGMとして場内で流れる『アイル』。もしかしてもしかするとツアー中に披露があるのでは…??と期待が高まります。そうなると、伊吹翼役のMachicoさん、真壁瑞希役の阿部里果さん、ジュリア役の愛美さんが揃うMAKUHARI DAY1で披露か…?とあちらこちらで予想されていたのを思い出します。但し、CD音源ではあくまで翼のソロであるため、本当に三人で歌うのか、幕張でなくとも翼のソロパートで披露されたりするのではないか?と、期待のような不安のような気持ちを抱いていました。

 結局『アイル』が披露されることはなく、披露されるとしたらここなのでは?と期待を寄せられていた幕張公演初日を迎えます。これまで開演前BGMとして流れていた『アイル』がこの日は流れませんでした。更に開演後、Machicoさんによる「今日はカッコイイ曲も…」という挨拶。ここで期待は確信に変わり、焦点は「じゃあどのように披露されるのか?」というところに移っていきました。

 そして、ジュリアの『プラリネ』が終わり、愛美さんがおもちゃの指輪に口づけ。そして愛美さんがステージを振り返るとMachicoさんと阿部里果さんがポップアップしてくる……。あの一連のシークエンスは今でも目に焼き付いています。ゲッサンミリオンの内容に、とても寄り添っていて、おもちゃの指輪の時点でもう泣いてました。その前の『プラリネ』でも大概感動していたのですが。

 そんなステージ演出を挟んで披露される"3人での"『アイル』。Machicoさんの情念がこもった歌声と、あべりかさんと愛美さんによる上から下からのハーモニー。とんでもない強度でした。これが第14話で披露された『アイル』だったのか……と、感じたのです。そりゃあ翼にミキのダンサーは似合わない…とも。

そして、その後ミリラジにおいて、3人で歌った『アイル』として、『アイル harmonized ver.』が配信されることが発表され、5月20日に配信されました。

 

『アイル』の物語性

 はじめは、コミカライズ作品の中の一つの曲としてこの世に生まれた『アイル』。単行本化の際に詞、音と一人の声がついて。ライブへの期待が高まるなかで、最高の形できっと予想もしていなかった形で、3人での『アイル』が披露されて。その3人での『アイル』が音源となり『アイル harmonized ver.』として世の中に広く配信されて。なんだか『アイル』を主役とした物語のような、そんな気がしています。

 そもそもゲッサンミリオン自体が2巻までで終わる予定の作品で、好評だったおかげでその続きと『アイル』が生まれました。また、最初に世の中に出た楽曲としての『アイル』は翼のソロパフォーマンスでしたが、だからこそ幕張初日での3人の『アイル』がどこまでも衝撃的だったと思うのです。もしも最初からharmonized ver.だったら、「披露された!最高!」といった感想は抱くけれど、「この曲14話でこうなってたんか~~~~!!!!」という、認識をひっくり返されるような体験は出来なかったのではないかな、とか。そうして、『アイル harmonized ver.』まで繋がったということ、とてもドラマチックです。

 

 

 

そして、こうした今『アイル』に対して思うこと。それは、ライブで、翼ソロで、『アイル』を披露してほしい、ということです。もっともっと歌い重ねて、翼の曲にしていってほしい、と。あの曲を歌い続けることが、これからの伊吹翼というキャラクターに対して、とても重要なファクターになるような、そんな気がしているのです。そうして、名実ともに『アイル』が翼の曲となった後に、3巻特別版の『アイル』をまた聴きたいな、と思っています。